GM理数研  学びのレポート

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ノートの取り方

こんにちは。名張市の学習塾GM理数研です。

ここ数週間で立て続けにご相談がありましたので、今回はノートの取り方について情報提供を行いたいと思います。

 ノートが勉強ツールとして大切なのは言うまでもありません。しかしながら、正しいノートの取り方というものが必ずしも存在するわけでもありません。つまり、良いノートというのは、人それぞれです。ひどく汚い走り書きのようなメモで良い場合、きれいに整理された参考書のようなノートが良い場合いろいろです。個人差だけでなく、科目ごと、さらには単元ごとにベストは異なってくると思います。では、どのような考え方でノートを作っていけばよいのでしょうか。

 はじめに自分自身の性格をよく考えてください。たとえば私なんかは極度のめんどくさがりです。丁寧な整理ノートづくりは私にとってはかなりハードルが高いです。よしんば作ったとしても、そのノートもう一度見ることもありませんでした。そのためどうしたかというと、覚えるべきことがらを情報カード(指導中私がメモしてお渡ししているやつです)にまとめて、ファイルする、あるいは壁に貼るなどをして、無意識に何度も見るように工夫しました。要は、自分の性格を分析し、自分がやりやすい方法を模索することです。そしてその取り組みがどの程度の労力でどの程度リターンがあったのかを評価する。労力に対してリターンが少なければやめるのも一つです。中学生のころは英語の教科書本文を丸写しして丸暗記するようなこともしていましたが、時間がかかりすぎるのでやめました。

 次に自分の認知特性を知ることです。視覚優位、聴覚優位など人それぞれに特徴があるようです。私はおそらく視覚優位だったのだとおもいます。というのも、中学生くらいまでは教科書がスライドショーのように頭の中にインプットされているイメージでした。ですので、教科書の何ページに書いてあったのかを答えられることも多かったです。視覚優位か聴覚優位かなどは、今、みなさんを指導している際にも特に気にしていることの一つです。これをみながらアドバイスや指導で用いる資料なども使い分けています。視覚が優位ならカラフルにまとめるのも有効かもしれませんし、逆にモノトーンの方が入りやすいのかもしれません。これはやってみなくては分かりません。聴覚優位であれば、ノートづくりよりも音読が有効ですので、しっかり声に出しましょう。

 最後にノートをつくる目的を明確にすることです。最終的にはこれがなければ何にもなりません。何かを暗記するために作るのか?数学の解法を理解するために作るのか?などです。暗記目的であれば、重要なポイントは二つです。繰り返し参照するのに適した形か。そして定着を確認するためのテスト的なものを用意することです。前者はノートという形がよいのかというところから考えてください。後者は自分で作った確認テストを10枚程度コピーしておきましょう。それから数学の解法を理解するためにはどうしましょうか?数学という科目特性上、きれいに整理するということは多くの場合不要かと思います。ただみなさんがよくやっている、できなかった問題の答えをテキストに直接丸写しするのは問答無用でNG行為です。1週間くらい開けてその問題また解きましょう。その時に答えが赤ペンで書いてあったら邪魔でしょ。だからノートが必要なのです。ノートには間違えた問題のページ数、問題番号を書き入れます。解答をよく読んで理解ができたら、それをノート上に再現します。この時細かい記述も含めてできるだけ忠実に。そして解答を書くときにはノートの右側3分の1くらいを開けておいてください。その3分の1のスペースに、問題文を読んだときに読み取れたこと、そしてこの場面ではどのような発想が有効なのかをメモする。例えば「高次の多項式なのでとりあえず因数分解してみた!」のようなもので十分です。知らない公式が出てくればそれをメモしておくことと、それの導出や証明も調べながらで結構ですからやってみること。そのうえで一週間後、その問題をなにも見ずに解いてみることです。できなかったら、ノートを見返すんです。その時自分がなにを考えたのか思い出せるはずです。その時にようやく納得がいくのではないかと思います。

 ノートの取り方は様々です。使い分ける必要もあります。個人の性格にも左右されるでしょう。だからこそ、私は指導中、できていないことをはっきりとみなさんに指摘します。そのため腹の立つことも多いでしょう。ただそれは今回お話したノートの取り方に代表されるように、自己を分析し、課題は何かという目的意識を明確に、それを行動として具体化させていってほしいからです。そうすれば自ずから自分にとっての最高のノートが出来上がってくると思っています。試行錯誤していってください。私もそうでしたし、私が作りあげたものを提示して形だけ真似たとしても、みなさんにとっては、ほとんど役には立たないでしょう。もちろん認知特性の傾向などから、理想的なスタイルを想定しつつそこへの誘導はしていきます。ただそれさえも、うまくいくかどうかは結果を分析しないと何とも言えない部分があるので、それを踏まえて少しずつ修正を加えていくようにお手伝いはしていきます。

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