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三國志に織田信長出てくるん?

こんにちは。GM理数研です。久々のブログ更新です。

さて、タイトルを見て「はぁ?」となった方もおられるかもしれませんが、私が中学生の頃に友人から受けた質問です。とても野球が上手な子で、少年野球チームからの付き合いで高校に入ると別の学校に通っていましたが、一緒に連れ立って繁華街へ繰り出し夜遊びを繰り返していた仲でした。おそらく、そんなことを聞いても絶対バカにされない確信があったのか、すごく改まった感じで聞いてきたので今でも印象深く覚えています。

 

この業界にいると「最近の子供〇〇力や〇〇量が低下している。」というのをよく耳にします。私の個人的な感覚でいうと、私も中学生のころそんなことしてなかったな(笑)というものが多いです。私の友人関係を見ても、周りもそうだったのではないかと勝手に推測しています。例えば思考力、テストの問題は解けるけれど、自分の将来については何も考えてなかったと思います。ただ偏差値で妥当なところを無思考に選び受験し、結果が出て初めてそこが男子校だと知ったくらいです。一方、今の塾生たちを見ると半数程度は将来何になりたい、こんなことしたいからこの学校を選ぶと彼らなりに調べて選択をしています。志望動機などをみても、中学生なら十分なものではないかと感じたりもします。私なんか、振り返ってみると高校入ったら彼女作る!!くらいの気持ちしかありませんでしたね。また、学校でのレポート作成の機会が増え、近隣の中学生の作るレポートはなかなかの出来です。

これらがなぜ大人に伝わっていないのか。一つは従順で争いを嫌うという今の若い世代の特徴が挙げられます。それは一見思考していないように見えますが、実は他者の意向を尊重し、周囲の状況も勘案した中でうまく自分の思いを実現するステップを踏もうとしています。塾のような特殊な環境では3〜40%くらいはこのタイプに該当します。

 

他にも「今の子は本を読まない」というのは何となくそうではないかと皆さん思われるかもしれませんが、実際は小中学生の読書量は年々増加傾向にあると全国学図書館協議会のデータもあります。

「学校読書調査」の結果|全国学校図書館協議会

 

なぜ、このような思い込みが発生してしまったのか。

デジタル化の進展の弊害としての思い込みもあるでしょうが、これを評価する人たちが子どもの頃から読書家だったということも考えられます。例えば我々のような学習塾で講師をする人の多くは、中学時代の成績は学年でもトップクラスだったはずです。これは今も昔も変わりませんが、成績の良い子の周りには成績の良い子が集まることが多いです。結果自分の周りも知らず知らずのうちによく本を読む子たちが集まってきたという具合です。おそらく「三國志織田信長出てくるん?」という問いが生まれ得ないグループです。そして、そのグループにおいては、そのような問いを持つような層がいるという事実を認識できないまま大人になっていきます。

私が10代だった頃は勉強ができなくても許される空気がありました。受験生なのに全然勉強せず、休み時間は消しピンばかりしていたグループです。私もその中の1人でしたが、成績優秀な友人が見かねたのか「お前、友達選べ!」とまで言われました。今思うと確かにあのグループは精神的に幼かったのかなとも思います。でも確かにかなりの数で存在していたのです。私の兄や弟もそうでした。しかしながら、秀才のグループの中では、私らの時代はそんな奴はいなかった。となってしまうのかもしれません。それが思い込みにつながってしまった可能性もあります。

 

〇〇力がない層は何十年も前から確かに存在していました。おそらくそれは大きくは変わっていないはずです。ただ、進学率や入試制度、それから難易度も大きく変わりました。勉強が苦手や嫌いで仕方がない人たちも実業高校ではなく普通科進学を志すようになったのは間違いありません。これが大きく変わった点だと思います。昔は学習塾に来なかった子たちも塾で指導するようになったのかもしれませんね。ただこれは嘆くような状況ではなく、そんな子たちの可能性を広げる上では好ましい状況かもしれません。最近の子どは・・・とただ嘆くのではなく、どうすればそんな子たちの可能性を広げることができるのかも考えていきたいですね。

 

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